じつに、女性の4人に3人以上が冷えを実感!
女性は、一般的に男性に比べて筋肉量が少ないので、冷えを感じることが多いといわれています。
“ヘスペリジン”で手足の冷えを感じにくくなりました
普段から足の冷えを感じる人を対象に行ったテストで、ヘスペリジンを摂ると冷えの自覚症状が和らぐことが確認されました。
どうして“ヘスペリジン”で血流が良くなるの?
“ヘスペリジン”は、血流を改善します。
血流=めぐりが良くなると、熱が手先や足先など、身体のすみずみまで運ばれ、体温が維持されます。
いままで見てきた“ヘスペリジン”、名前も働きも一見、薬みたい。
でも、違うんです。
ヘスペリジンは、柑橘類に含まれるポリフェノールの一種。
たとえば、日本人が大好きなみかんにもヘスペリジンはこんなに含まれています。
東北地方や西日本のご出身の方は、焼きミカンに馴染みのある方も多いかもしれません。焼きミカンが作られるようになったのは、凍ったミカンを解凍するため、またはまだ青いミカンの甘さを増すための工夫であったといわれています。
その中で、焼きミカンが伝統行事に取り入れられている地域があります。それは香川県で行われている「おみかんやき」という行事です。おみかんやきは、1年間身につけたお守りや、家を守ってくれたお札、神具などを焼納(火で燃やすことによって神様の元へお返しすること)し、その炎でミカンを焼きます。この時に焼いたミカンを食べると、来年も病気をすることなく健康に暮らすことができるといわれています。
焼きミカンを食べることで無病息災を祈るおみかんやきは、ヘスペリジンの効能が明らかになっている現代ではとても合理的な行事ですが、昔の人々は「暮らしの知恵」として、この行事を考案したのかもしれません。
焼きミカンの作り方はとても簡単で、皮をむいていない丸ごとのミカンを、ストーブやトースター、またはフライパンで7~10分ほど焼くだけ。表面に少しずつ焦げ目がついてくると、焼きイモのような甘くて芳ばしい香りがただよってきます。
温かくなったミカンを手で転がしつつ焦げた皮をむいていくと、ホクホクと上がる湯気の中から果実が姿を見せます。
一房口に運んでみると、いつも食べている生のミカンよりも甘くジューシーになり、とてもおいしくなります。
また、ヘスペリジンが多く含まれている皮の部分も、焼く前にしっかりと洗うことによって、食べることができます。
いつものミカンをもっとおいしくさせる一工夫、私たちも焼きミカンを食べて、心身ともに温まりたいものですね。
これまでご紹介してきたように、ヘスペリジンは、大変魅力的な栄養成分ですが、このヘスペリジンを応援している研究者が、東京大学大学院 名誉教授・特任教授で農学博士の阿部啓子先生です。